2016.6.14 経営者モーニングセミナー 講師:(株)千葉一商事 代表取締役 千葉 清英 氏

テーマ「息子がくれた宝物」

講師プロフィール
昭和44年 東京都生まれ
昭和63年 東京都立南野高等学校卒業
昭和63年 (株)坂口入社
平成10年 結婚
平成15年 (株)千葉一商事入社
平成21年 代表取締役就任
平成23年3月11日 東日本大震災

受講者感想その1:有限会社 気仙沼ネジ 代表取締役 千葉 勤
東京出身の千葉社長は、気仙沼出身の奥さまと結婚し家業を継ぐため気仙沼に来ましたが3.11の震災で奥さま、娘を始め家族7人を亡くされ、ご本人も津波に流されながら橋の欄干にようやく捕まり一命をとりとめたのも束の間、濡れた体で足に凍傷を負いながら雪のちらつく一夜を過ごし家族を探します。何とか長男に会えましたが、他の家族が見つからず、遺体安置所を探しますが亡くなった方の写真を毎日見る羽目になり、あるおばあさんの写真が頭から離れなくなったそうです。(他の方から聞きましたが、他人とはいえ、被災して亡くなったままの写真を毎日何百枚見るのは、まともな気持ちでは耐えられないそうです。)そんな中、息子さんの「バッティングセンターを気仙沼に作りたい」と言う一言から資金を作る為東京の駅前で「飲むヨーグルト」の販売をきっかけに、韓国のキム・ヨンジュ氏の支援を頂き、ソフトバンク小久保氏の協力を得、人の輪が出来またボランティアの方々の働きにより2014年3月30日にバッティングセンターをオープン出来たとの事でした。
震災後の状態で夢物語と思われたバッティングセンターのオープン、震災前に達成できなかった「お客様1,000軒獲得」が達成できた事を通じ
◎真剣生きる目標をあきらめず、そして真剣に動けば人はついてくる
◎人が人を呼ぶ
事を知った。
「そして、悩みの無い人はいない・・・だから、悩みを打ち明け合えるコミュニティーが大切。一人で悩んではいけない。」と言います。
「あきらめない、負けない、くじけない・・・やり続けた人は、時間がかかっても達成する。たとえ、達成できなくてもそこまでのストーリは無駄にはならない」
大切な人を失い精神的にも大変な思いをし、自身も九死に一生を得た千葉社長の言葉は重く、また、自分を振り返り考えさせられた講話でした。

受講者感想その2:株式会社 高橋屋 代表取締役 高橋市郎兵衛「負けない くじけない 諦めない」

数ヶ月ぶりのモーニングセミナーに出席しました。
これまで素晴らしい講話が沢山ありましたが、今朝の講話は私にとって忘れられないものとなりました。
気仙沼東日本大震災に遭遇し、息子さん一人を残して家族を失います。本人自身も津波に飲み込まれ、引き潮の時に橋桁に飛び移り一命を取り留めました。
この体験だけでもすさまじいのですが、その後、小学4年の息子と二人で仮設住宅に暮らしながら会社再建を実直に進めていきました。
息子とは以前のことを思い出さないように、会社が終わってから新聞紙で作ったボールでキャッチボールをよくしていたそうです。
そんなある日、用事があって出かけた先にバッティングセンターがありました。野球が好きな息子に進めると、汗を流しながら熱中してバットを振っていたそうです。
息子さんから気仙沼にもバッティングセンターが欲しいね、お父さん作ってよ!と言われました。「そうだな、作るか」と何気なく答えたそうです。
ところが、数ヶ月後になってバッチングセンターを作る約束はどうなったの?と聞かれて軽い口約束をした自分に気づいたそうです。息子は父の返事を本当に信じていたのです。約束は守らなければならない、と思い直した父が立ち上がりました。
地域の子供達に楽しみを与えたい、元気になってもらいたい、それが地域の復興になると信じて募金集めを始めます。
飲むヨーグルトを製品化して募金の一助としましたが、多くの人が賛同してくれてどんどん売れていったそうです。まさに人が人を呼んできたそうです。
真剣に動いていれば人がついてくる、そういう感激のシーンが何度もありました。「夢」という名前の商品も発売しました。「夢」はローマ字で書くと「YUME」、これはユー、ミーと読めます。 夢は一人では叶えられない。助けてくれる人が必要です。そういう想いを込めて発売したと話していました。
そしてついにバッティングセンターは完成したのです。東日本大震災に遭遇しながらも、自分の人生を切り拓いていった千葉さんの生き方に感動しました。
この体験はその後「天国にとどけ、ホームラン」というタイトルの本になりました。ぜひ読んでみたいと思います。